新卒採用と中途採用の違い④　求職者向け

　今回は、前回に続き求職者の方向けに新卒採用と中途採用の違いについて考えてみます。
　新卒採用では、実務経験がないため学校で学んだこと、仕事に対してのポテンシャル、応募企業への入社意欲が採否のポイントになりますが、中途採用では、入社意欲や熱意と共に応募企業で生かせる実務能力が見極められます。

　中途採用では、通常欠員や増員のために募集をおこなう企業が多く、入社後すぐに戦力になることが期待されています。未経験であってもこれまでの仕事の経験から、汎用できるスキルや自己啓発していることをアピールして、短期間で戦力になる人材であることを打ち出す必要があります。

　新卒採用では、総合職という募集も多く、入社してみなければどのような職種に就くのかわからないことがありますが、中途採用では営業、総務、経理というように募集職種が明確であり、実践力が求められます。
　新卒採用では企業もじっくり育てるという風土があり、やる気や向上心があれば採用されたかもしれませんが。中途採用では、企業が求めている人材を想定したうえで、応募者がこれまでの経験を踏まえて近づくことが大切です。

　これまでの経験をただ伝えるのではなく、まず求められている人材として発揮できる能力を具体的に打ち出し、その能力の信憑性を持たせるために、これまでの経験を伝えるものだと捉えてみてください。このように考えるとこれまでの経験でも、応募企業で生かせる部分を強調する必要性が理解していただけると思います。

　新卒で入社した会社が合わずに悩んでいる方がいますが、新卒採用で社会人経験をしたからこそ、やりたいこと、できることが明確になったという理由で転職することが可能です。
募集記事から仕事に興味を抱きワクワクした気持ちになれば、短い在籍期間だからと躊躇せず応募をして、採用担当者から直接話を聞いてみてください。